英文和訳は英語の能力だけでなく日本語の能力も要求される!

TOEICにもTOEFLにも、英文和訳の問題は出てきませんし、この手のテストで一々英文を頭の中で日本語に変換しながら読むのはとても効率が悪いのであまりお勧めしません。

一方で、実際問題日本の会社などで必要とされるのは、英文を読むことと読んだ英文を邦訳して人に伝える技術です。

今回は『英文和訳』についてまとめていきたいと思います。

スポンサーリンク


英文和訳について

断っておきますが、私は翻訳家でも小説家でもないので、厳密に英文和訳のプロフェッショナルであるわけではありません。あくまで、仕事上で使うことがあり、取引先や社内に、邦訳したものを紹介する、といった程度で使っているだけです。

もっとも、翻訳家といえども100パーセントの精度で翻訳することは不可能です。様々な邦訳が出ている海外の小説などを見てみれば分かると思いますが、翻訳にはその訳す側の癖が現れますし、直訳か、意訳か、といったところで随分と文章の質が変わってきます。

All the night in woe
Lyca’s parents go
Over vallies deep,
While the desarts weep.

(引用:対訳ブレイク詩集;岩波文庫)

『夜もすがら悲しみながら
ライカの両親は行く
深い谷を越え
荒野は泣いている』

例えばAll the nightを『夜もすがら』と訳すか『一晩中』と訳すかなどは訳し手の感性にかかっていますし、英文和訳は厳密には『どの程度日本語の文章力があるか』という要素によってかなり左右されると言われています。

これはなにも文学的な文章だけでなく、新聞やビジネスメールなどでも同様で『いかにして文章を理解するか(入口)』そして『いかにして読み手に分かりやすい文章が書けるか(出口)』という2つの部分がポイントになってくるということです。

France is not the only European country that can now confiscate passports from would-be jihadists to stop them from travelling to Syria.

(引用元:http://www.bbc.com/news/world-europe-31587651)

『ヨーロッパの中でフランスだけが、シリアへ渡航してジハードに参戦しようとする人から、パスポートを没収できる唯一の国、というわけでもない。』

『フランスは、ヨーロッパで現在ジハードに参戦しようとする人がシリアに渡航するのを止める目的でパスポートを没収できる唯一の国ではない。』

BBCニュースを2通り訳してみました。上のほうは少し意訳で、細部をはしょったり足りない単語を少し補ったりしたのに対して、下のほうは全ての単語を訳して繋げただけです。

自分で訳しておいてなんですが、上の方の訳の方が、下の方の邦訳に比べて理解しやすいのではないかと思います。新聞社などで文章の翻訳に携わっている人はもっとうまくできるのかも知れませんが、私のレベルであればとりあえず人に理解できる文章に翻訳できればよい、といった形です。

英文和訳と文法の利用

さて、上述しましたが、英文和訳はTOEICにもTOEFLにも出てきません。ですので、普通に英語の勉強をしていても中々身につかない技術だと思います。オンライン英会話でも、相手がフィリピン人である以上、自身の和訳を添削してもらう、ということが不可能ですし、練習方法は限られてきます。

そこでやはり『英語の文法』が必要になってくるのです。文法さえ分かっていれば、どの部分が日本語のどの部分にあたる、ということがある程度理解でき、最低でもそこまで的外れな邦訳に陥ることはありえません。

先ほどのBBCの例で少しみてみましょう。

France is not the only European country that can now confiscate passports from would-be jihadists to stop them from travelling to Syria.

この文章の中で主語は『France』で、動詞は『is』です。最初の『France is not the only European country』までが一つの文章になっており、that以下が『country』を修飾している形です。

ですので、上述の文章はまず、以下の2つに分けることができます。

France is not the only European country

『フランスはヨーロッパで唯一の国というわけではない』

→どんな国?
that can now confiscate passports from would-be jihadists to stop them from travelling to Syria.

『現在、ジハードに参戦しようとしている人から「to以下」の目的でパスポートを没収できる国』

ここで、「to以下」も長ったらしいので再び切り離しましょう。

→どんな目的?

to stop them from travelling to Syria.

『彼らがシリアに渡航するのを防ぐ目的』

最終的に、この3つに分けた日本語の文章をお好みに合わせてくっつけるだけです。その辺は自身の語感の好みにもよりますし、日本語の語彙力にもよるところがあります。

とにもかくにも、やはり正確に邦訳をしたいと思ったら英語の文法を身に着けておくことが前提条件となってきます。新聞などでは時々イレギュラーな文法も散見できますが、おおよその根幹は英語の文法に準拠しています。

英文和訳の練習方法

とはいえ、英字新聞などの邦訳で難しいのは『答えが分からない』ところです。実際にわけの分からない文章にぶつかってしまって、わけのわからないまま翻訳してみたはいいが、じっさいのところ確かめる術がない、というのは気味が悪いものです。

ですので、初めのうちは『邦訳』のついた英字新聞を読むとよいでしょう。例えばBBCやCNN,Wall Street Journal(Wall Street Journalは有料)などが日本語訳も掲載しています。

全部の記事を邦訳しているわけではないので、実際にBBCの日本語訳ページなどで取り上げられているページなどを確認してから、英語の方を読むようにしたほうがよいかも知れません。

BBC邦訳サイト

BBC邦訳サイト

http://www.bbcworldnews-japan.com/uk_topics/

ただし、ニュース関連の記事は比較的意訳が多く、結構もとの意味をすっとばしていることもありますので、全てが全て原本に忠実に翻訳されているわけではないことに注意しましょう。

同じく上級者向けですが、英語の小説なども有名な物であればほとんど日本語に翻訳されているはずです(シェイクスピアやブロンテ、ポーなど)。小説や詩などは、新聞以上に意訳が多く、特に詩などはメロディーや語尾をあわせるために、若干意味を変更していることなどありますので、これまた注意が必要です。

とりあえず英文和訳はひたすら毎日英文を読み続け『入口』の部分を磨くことと、いかにして相手に読みやすい文章が書けるか、といった『出口』の部分に配慮することが重要です。

スポンサーリンク

コメントを残す



このページの先頭へ