海外の職場では、果たしてTOEICはどの程度活用することができる!?

今までTOEICのスコアについて何度かまとめてきましたが、実際にそれらはTOEIC日本語版の公式ホームページに書いてあることです。

まず初めにTOEICが紹介している英語のレベル別コミュニケーション能力についての説明です。企業なども、この表を参考にして730点という足きりラインをもうけているところが多くあります。

今回は、海外の記事などを取り上げて、実際にTOEICのスコアがどこまで有用と見なされるのかを検討していきたいと思います。

TOEICのスコアと海外の評価

何点あれば○○ができる、という点数による英語力の評価は、ある程度の傾向によるものですし、むしろ何点あれば○○できる、というより○○できれば何点とれる、と言った方がふさわしいかもしれません。

よくある例で行くと、TOEIC900点を越えたら英語が話せると思われがちですが、TOEICの試験はリスニングとリーディングだけですので、必ずしもTOEIC満点の人が英語が話せるとは限りません。

一方、逆に英語が話せる人は大体の確率でTOEICで高得点はだせますし、帰国子女の方など勉強しなくても満点とれる人はたくさんいます。

日本ではTOEIC○○点とかで、よく凄い、悪いの評価が下されがちですが、海外ではスピーキングやライティングも加味した、B1,B2,C1といった国際基準で英語力を図ることがおおいです。

ともあれ、TOEICのスコアが丸々無視されるわけではなく海外のサイトでも一定量は取り上げられていますし、あながち知名度がゼロというわけでもありません。一つ例にとって、海外におけるTOEICスコアの基準を確認してみましょう。

TOEICスコアとCan-Doテーブル:海外の職場編

Can-Doテーブルとは文字通り『その点数があれば何ができるのか』を指し示す指標です。例えば飛行機の電光掲示板が読めるとか、電車のアナウンスが理解できるとか、新聞が読めるとかそういった感じです。

今回は、日本での英語使用ではなく、海外の職場で英語を使うことを想定したCan-Doテーブルを紹介していきますので、参考にしてください。

ETS rates international communication proficiency with its Can-Do table that it divides into five total score ranges.

『ETSは国際コミュニケーション能力を「Can-Do」によって5つのカテゴリに分類している』

例えばこのサイトではTOEICのレベル別のCan-Doを紹介していますが、これによると日本のTOEIC公式ホームページに書かれている水準よりもやや厳し目に設定されています。

Total TOEIC® scores of 400-450 are in the lowest range. If you score in this range, it indicates that you have limited English skills. Assigned job responsibilities would restrict people in this range to infrequent contact with English speakers. The tasks that a business can expect them to perform include answering incoming phone calls or greeting visitors upon arrival at the office.

『TOEICでのスコアが400~450までの間であれば、それは最低レベルであることを指し示す。もしこの範囲内のスコアであれば、それは英語の技能がかなり制限されていることを指し示す。このレベルの英語力であれば、滅多に英語を使わないような職場に制限されるはずだ。もっとも、このような職場には、簡単な電話の受け答えや、訪問客への簡単な挨拶が含まれる。』

大体この水準のTOEICスコアは、公式ホームページによると一般的な社会人の平均レベルより少し低い程度です。海外のサイトでは、職場で英語を使うことが想定されての解説になっていますが、日本のサイトでは『電光掲示板が読める』といったフランクな設定になっています。

According to the Can-Do Table, a total score of 600 indicates that you could work in a staff support position, such as taking notes at business meetings or making brief presentations in English.

『「Can-Do Table」によると、TOEICのスコアが600点相当であれば、職場でサポートポジションとして働くことができる。例えばミーティング中に英語でメモをとったり、簡単な英語のプレゼン程度はおこなえるはずだ。』

一般的に600点が英語ができるかできないかの分水点ですので、これを越えれば上述のようにメモや簡単なプレゼン(台本有で)をおこなうことが可能だと思います。

With a score of 700-750, your employer can expect you to communicate effectively in English at business meetings.

『700~750点程度のスコアであれば、あなたのボスはあなたが英語の会議などでも英語を十分に理解できるものだと期待する。』

TOEICの公式ホームページにも、730~855点の幅では

通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。話題が特定分野にわたっても、対応できる力を持っている。業務上も大きな支障はない。正確さと流暢さに個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない。

(参考:TOEIc公式ホームページ)

と書いてありますので、700点を越えれば職場である程度通用する、というのもあながち間違ってはいなさそうです。個人的にも、職場で英語の文書を読めたのはこの点数辺りからですが、やはり語彙が少ないので読む速度が遅いのが問題点でした。

Scores of 800-850 indicate that you have management-level English skills. You can negotiate contracts and write business documents entirely in English and act as a representative of your company.

『800~850点程度のスコアであれば、マネージメントレベルの英語能力があるとみなされる。つまり、英語で交渉事をおこなったり、ビジネス文書を書き表したり、代理人として振る舞うことが可能である。』

この『英語での交渉事』が果たして800~850点レベルで可能なのかどうかには疑問符がつきます。あくまでTOEICはインプットの試験ですので、スピーキングやライティングといったアウトプット型の英語ができるとは限らないからです(ある程度相関性はあると思いますが)。

ただ海外の場合、リーディングとリスニングだけではなく、スピーキングやライティングも並行して勉強する、というのが外国語を学ぶ際のスタンスですので、ある程度リーディングとスピーキングのスキルは比例するのかもしれません。

The highest TOEIC® score range is from 900-990, and it represents English language skills suitable for executive management functions, including writing, drafting contracts and partnership agreements and executing or implementing agreements.

『もっとも高い英語水準であると見なされるのは、900~990点レベルの範囲である。契約や合意書を書いたり草案したり、執行したり履行したりするレベルの、いわゆる「エクゼクティブマネージャー」としての仕事ができるようになる程度の安定した英語力が期待される。』

何をもって『契約書(contracts)』と見なされるかは曖昧ですが、恐らくTOEIC900点以上でも英語の契約書を作ることは不可能です。

これはおそらく全ての言語に共通していえることだと思いますが、公式文書を書くと言うのは母国語であっても難しいことですし、一語違ってしまえば契約の内容そのものが変わってしまうような文書を私は英語では作れません(そもそも日本語でも、仕事で契約書を作るときは必ずテンプレートを利用するはずです)。

ただ、あくまで『契約書』という文書の意味伝達であれば、TOEIC900点以上あれば可能でしょうし、英語の表現有無に目をつむるという条件付きで私も契約書の英文訳バージョンを作ったことなら何度かあります。

尤も、それはあくまで日本語を知らない外人に内容を伝えるために英訳したのであって、公文書として法的に認められるために作ったわけではありません。正直、あとはこのレベルに達すれば仕事でこのように英語に日常的に触れつつ、慣れていくことが効率的でしょう。

以上のようなスコアの配分が、海外の職場におけるTOEICスコアの有効性だそうです。個人的には全部は肯定できませんが、ある程度は正しい内容だと思いますので、参考にしていただけたらと思います。

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One Response to “海外の職場では、果たしてTOEICはどの程度活用することができる!?”

  1. YasuYoshida より:

    海外在住20年です。
    TOEIC を採用基準にしている海外の企業は稀です。
    850程度程度ではネイティヴと満足に会話も出来ない人ばかりです。
    仮に満点を取ろうが基本的に実力を信用されていません。
    その程度の評価しかされていません。
    どうせ取得するのであればIELTSを勧めます。
    ほとんどの海外企業がこれを語学判定の基準としています。

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