表現に慣れるまでがやっかい:イギリスの主要な英字新聞とその特色

前回は英字新聞の到達点と簡単なコツについてまとめました。個人的には、英字新聞は英語の勉強の手段にも目的にもなりえるものですので、勉強しながら知識を深めることが可能です。

今回は、そうした英字新聞の種類と特徴についてまとめていきたいと思います。

新聞の種類と規模

まず、新聞の発祥に関して少し見てみましょう(実はこの発祥が現在のイギリスなどの新聞の形式を決定づけていますので)。歴史的には紀元前から、紙や木簡に書かれた伝達ツールは存在していましたが、現在のように定期的に発行される形式になったのは17世紀になってからです。

始めはドイツのRelation、ついでイギリス、フランスと普及していき、18世紀になると週刊紙から日刊紙が派生し、様々な言論や意見が飛び交うサロンのような形態と化してきました。

もっとも、初期の新聞は大衆向けというよりもブルジョア層の読み物で、その後100年近く遅れて大衆的な新聞が登場しましたが、そのために今でもヨーロッパでは階級によって読む新聞の種類がある程度分かれていると言われています。

例えば高級紙を読む人は上流階級や高学歴、ブルジョア層であり、その記事の内容には威厳があって、海外のメディアなどでも度々取り上げられます。一方、タブロイド紙、日本でいうところのスポーツ新聞のようなものはゴシップ記事や性、暴力、金などの話題を扱っています。

イギリスの新聞事情

英語圏と言ってもイギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどありますし、それ以外にも各国に英字の新聞が存在していますので英字新聞の種類の数は無数に存在します。

今回は、主にパソコンで閲覧可能なイギリスの新聞について取り上げていきたいと思います。

タイムズ紙

まずはイギリスでもっとも権威のある新聞『タイムズ紙』についてです。上述のとおり、ヨーロッパの新聞は購買層が異なりますが、タイムズは保守的、かつ上流階級の読むような新聞だと考えられています。

発行部数こそ一日平均50万部程度で、日本の新聞の発行部数にはかないませんが、世論に対する影響力はかなり大きいメディアの一つです。

タイムズ紙

タイムズ紙

ちなみにこのタイムズ紙の難易度(語彙や言い回しなど)ですが、外国人向けにつくられたBBCよりはやはり難しいです。

DAVE LEWIS, the new boss of Tesco, is this week expected to throw the grocery industry into fresh turmoil by radically changing the way the chain works with suppliers — and will give the strongest signal yet that it is set for its first UK trading loss in living memory.

『テスコの新しいボスに就任したDave Lewis氏は、今週、食料雑貨産業を、斬新な流通改革によって混乱の渦中に投げ入れるだろう、と予測されている。そして、それはイギリス市場における初の失敗をすでに喫しはじめているという、強いシグナルになりそうだ。』

ちなみに、日本のYahoo!検索などで海外企業の記事を探しても、大体企業情報とかwikipediaの情報しかひっかからないので、株式など行うような方にとっては海外のこうした新聞記事は割と参考になると思います。

ちなみに、BBCなどとは違って、会員登録しないと記事を全て読めない仕様です。個人的にはTOEIC800点以上の方にお勧めの教材です。

ガーディアン

さて、タイムズ紙が保守的なら、ガーディアンはリベラルです(なんか新聞の名前からは逆の印象を受けますが)。発行数はタイムズ紙には劣りますが、それでもイギリスのリベラル派から根強い支持をうけていて、特に自由党との連携関係にあります。

ガーディアン紙

ガーディアン紙

個人的にはタイム誌よりは言い回しなど難しくないイメージなのですが、なにせ毎日購読しているわけではないのでそこまで詳細な言い回しの違いは分かりません。

Hundreds of bodies – too many to count – remain strewn in the bush in Nigeria from an Islamic extremist attack that Amnesty International described as the “deadliest massacre” in the history of Boko Haram.
Fighting continued on Friday around Baga, a town on the border with Chad where insurgents seized a key military base on 3 January and attacked again on Wednesday.

『何百もの死体(数えるには多すぎる)がナイジェリアの草むらにばらまかれている。ボコハラムの歴史の中で特に「最悪の虐殺である」と、国際アムネスティは伝えた。チャドとの国境に位置するBaga周辺での戦闘は金曜日になってもまだ続いており、この町は1月3日に反乱軍が主要基地に対して攻撃を仕掛けた場所でもあり、水曜日にもすでに攻撃をうけていた。』

国内の新聞などでは伝えられていないような情報や切り口も、こうして海外の新聞メディアを閲覧していると時々見かけるようなことができます。

デイリーエクスプレス

上述の二つは高級紙と言われるものでしたが、最後に紹介するデイリーエクスプレスは中級新聞と呼ばれるものです。

デイリーエクスプレス

デイリーエクスプレス

中産階級か、その周辺の方々の読まれるような新聞で、どちらかと言えばナショナリスト的な色合いを帯びているのがこのデイリーエクスプレスの特徴です。

Ahmed Aboutaleb, Mayor of Rotterdam, made the comments on live TV hours after jihadists had massacred 12 people at the offices of newspaper Charlie Hebdo.The 53-year-old said it was “stupid” and “incomprehensible” to be against freedom of speech and those who feel that way should “vanish” from the West.The Moroccan born politician said: “It is incomprehensible that you can turn against freedom.”If you do not like it here because some humorists you don’t like are making a newspaper, may I then say you can f*** off.

『Ahmedロッテルダム市長は、12人が殺害されたフランスの新聞会社の事件の後にコメントを残した。53歳になる市長は、この事件を言論の自由に対する「馬鹿げた行為だ」「許容できない行為だ」と語り、またそのような者たちはヨーロッパから去るべきだと伝えている。「言論への攻撃は許容しがたい行為である」とこのモロッコ生まれの政治家は語り、続いて「もしここで新聞記事の内容(言論の自由)が気に入らない奴がここヨーロッパにいながらあれば、私はそいつらにF××× OFFと言ってやるね」』

伏字のところは映画とかでよく使われる言い回しです。個人的には、上述の2つの新聞に比べて読みやすいかな、という感じがあります。

他にもゴシップ新聞やスポーツ新聞、経済情報誌などありますが、右翼左翼と両方の陣営の意見を一通り知るには、上述の3つの新聞が有名ですし、勉強に役立つ内容です。

以前も少し述べましたが、翻訳することが目的なのではなく理解することが目的ですので、一々日本語で知らない単語が出て来たからといって辞書を引くのではなく、線でも引っぱっておいて後から辞書を見るくせをつけましょう。

そうすれば前後の内容から、知らない単語はある程度推測できるような能力が身についてきますし、それがTOEICなど英語のテストで役立ちます。

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